Linobase

自然とつながる

第一印象が与える心理効果とうまく付き合って、ときに味方にしよう

陳腐なセリフですが、人を見た目で判断してはいけないというのは最もです。が、第一印象で相手に与える印象が重要ということは多くの人がわかっていることだと思います。人は見た目が9割などとも言われています。それは誰もがある一つの側面や情報だけで、その人の人格や素晴らしさに感銘を受けた経験があるはずだからです。少しの情報でも、その人の印象を決定づけるハロー効果という現象が起きているのです。

ハロー効果による思い込み現象

ハロー効果の「ハロー」とは、「後光が差す」という意味を含み、光の輪のことを表現する言葉を当てています。

光背効果ともよばれ、一つの側面が優秀なら、その人のもつあらゆる側面も優秀なのだろうと考えてしまう心理です。

相手のことを一瞬で好印象にとらえた時、それはまさにハロー効果。相手の資格や経験や仕事、容姿を一目見て、その情報を受け取った脳は相手を”全体的”に優れた人なんだと思い込んでしまうというわけです。

要するに人は、よくも悪くも、その人や物事を全然知らないはずなのに断片的なイメージだけで、全体を評価してしまうことがあるということ。

問題がある商品がひとつ発見されただけだとしても、その商品を提供している会社自体の全体の評価が一気に落ちたり、本当は優しい人であると評価を受けている人だとしても、たまたま誰かを注意している姿を、初対面で見せられた時に、怖い人なんだと思い込んでしまったりするということです。

この思い込みはネガティブな効果と、ポジティブな効果があります。ポジティブな効果であれば自分にとってはそれは比較的プレッシャーにもなるかも知れませんが、素晴らしいカンフル剤になります。

意図的にこう思われたいという印象があるならば、それを演出することができることにもなるからです。

相手が抱いた素敵なイメージによって自分が変わらざるえないという意識が顕在化し、それがなりたい自分であるならば、さらに相乗効果で自己変革に向かわせてくれることにもなるかもしれません。そういう自分でありたいと意識しているうちにそんな自分になれるということです。

ネガティブな場合も、焦ることはありません。これは心理効果なのですから一時的なものだと余裕を持った意識を保てるでしょう。

ハロー効果を味方につける

多くは不意打ちで無意識的なものですが、このことを知っていれば、自分が表現したい自分と相手の自分の評価の間に印象のギャップが生じたり、誤解が生じても、あせらずに客観的に相手に自分を分かってもらおうと努力する姿勢を保つことができるので、精神衛生上も良いですし、冷静に対処することにつながります。

逆手にとれば、勝手なイメージを持たれている状態が好都合な場合がよくも悪くもあるかもしれません。

相手がそう捉えた何かが確実にあったということは、自分を顧みる機会も与えてくれます。

あなた自身が丸ごと評価されたわけではなく、いつでも挽回のチャンスがあるということです。

 

この心理を味方につけようと考えるのならば、自分がどう見られたいのかを印象付ける要素を徹底的に考え、人に会うときにファッションで身につけるものや、振る舞いを考え演者に徹することもありかもしれません。

また、今まで学んできた資格や仕事について自信を持っておくことが大切です。それらを表現できる機会が訪れた時に自信をもって答えることができたり、見せたりすることができれば、この心理効果を味方につけることができます。

出だしがよければ、その後の話はより説得力をまし、商談などでも効果を発揮できます。第一印象が与える心理効果を改めて肝に銘じておきましょう。

もっとも、その時だけ素晴らしく装っても、いつか知られます。背伸びし過ぎない程度がいいかもしれませんね。