寒露

二十四節気

寒露

かんろ

寒露(かんろ)10月9日~10月23日頃

日もすっかり短くなったことを感じる頃。朝晩は冷え込み、露が冷たく感じます。同時に大気が澄んでくるので夜月が映えます。

この時期の自然の営みとくらし

午後を過ぎると、いつの間にやらあっという間に夕暮れ時を迎えます。秋は深まり、日が短くなったことをしみじみと感じるでしょう。

朝晩は少し肌寒く感じ、冷たい露が草花を光らせています。夜は空気が冷たく澄み始めてくるので、月の輝きがより一層美しく感じられる時期に入ります。

この頃にも中秋の名月とは別に「後(のち)の月」と呼ばれるお月見を楽しむ月夜があります。それが10月18日頃(旧暦では9月13日)の十三夜。この時期の収穫物にちなんで、栗名月や豆名月という呼び名も。

この頃に吹く北風を雁渡し(かりわたし)と呼んだりします。秋の深まりとともに海から渡ってくる雁(かり)という鳥からの比喩表現です。 

寒さを招き寄せるように栗が実り、地面に落ち始めます。晴れた秋空に映えるように菊が美しく咲き誇る開花期を迎え、青く澄み切った青空を「菊晴れ」と言ったりもします。旧暦で重陽の節句を祝ったり、菊枕を楽しんだりも。

柿が熟して色づき始め、野ではこおろぎやキリギリスの鳴き声でにぎわい、秋の風情に切なさを感じる瞬間も。山に出かけて虫音を楽しむのも秋の遊び。

冬が近くなってきたことを知らせるように、この時期に渡ってくるのは真鶴。美しい真っ白な羽で覆われた翼を広げる姿に時折出会うことがあるでしょう。

風物詩

菊、キリギリス、栗、柿など。

七十二候

初候鴻雁来る(10月9日~10月13日頃)

(がんきたる)

雁が北から海を渡ってくる頃。その年に始めてみられる雁を初雁(はつがり)と言います。

次候菊花開く(10月14日~10月18日頃)

(きっかひらく)

菊の花が咲き始める頃。薬草として奈良時代に中国から日本に伝わったのが菊のはじまりです。

末候蟋蟀戸に在り(10月19日~10月23日頃)

(きりぎりすとにあり)

きりぎりすがともなくやってきて、戸口で鳴くのがみられる頃。家屋のそばまでやってくるのはあたたかさ故か。

旬の恵みや草花

しめじ

旬は9月~10月。うま味が豊富なしめじの味は松茸よりも勝るとも。「香り松茸、味しめじ」とはまさに。希少性が高いのは、ほんしめじという広葉樹に自生する品種。

ななかまど

東北地方では街路樹でもよく見られる樹木。紅葉の時期を迎え、赤い実をつけます。燃えにくい木で、七度かまどに入れても燃え切らない様から、ななかまどという名前になったのだそう。

旬は9月~10月。栗拾いも秋の営みの一つ。多く流通するのは、二ホングリという品種。栗ご飯や焼き栗など秋の味覚を楽しめます。渋皮煮はお茶うけ用に冬に向けての保存食としても重宝します。

旬は10月~11月の秋の味。風邪予防にもなると言われるほど、栄養もビタミンCも豊富な果実。「柿が色づくと医者が青くなる」なんて皮肉な表現もあるほど。手仕事に干し柿づくりをして冬を迎えます。

菊の開花期を迎え、美しく咲き誇ります。乾燥させた菊を枕に詰めて菊枕にしたり、旧暦で祝う重陽の節句の主役。解熱剤としても処方される漢方の世界では「邪気を払い、長寿を得る」と伝えられます。

この時期の行事

神嘗祭(かんなめさい)

五穀豊穣に感謝する伊勢神宮で行われる宮中祭祀のひとつ。その年にとれたお米の初穂を天照大神(あまてらすおおみかみ)に奉ります。神宮の式年遷宮は、大規模な神嘗祭と言われています。

鞍馬(くらま)の火祭

京都の由岐(ゆき)神社の例祭で、京都三大奇祭の一つとされます。10月22日に行われます。

集落各所に焚かれたかがり火の中を松明(たいまつ)をもって鞍馬寺の山門前まで練り歩きます。「サイレヤ、サイリョ」というかけ声は「祭礼や、祭礼」を表すとか。

平安時代に岐明神(由岐神社)を都の北方の守護として鞍馬寺の麓に遷された際に、鴨川に生えていた葦をかがり火として道々に点灯した光景を再現していると言われます。 当時の住民たちがその出来事を後世に伝えるために始めたのが起源だそう。

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