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立秋

二十四節気

立秋

りっしゅう

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立秋(りっしゅう)8月7日~8月21日頃

秋の気配を感じ始めるころ。暦の上では秋と言われますが、夏の終わりを感じはじめつつも残暑が厳しい時期です。

山に登ればほのかに涼やかな風が感じられます。この時期から「残暑見舞い」となります。

この時期の自然の営みとくらし

暦の上では名ばかりといいますが、気温は一段と高い日々が続きます。それと同時に朝と夕方は少し暑さが和らいできます。

 

樹雨(きさめ)と呼ばれるのは葉や枝から雫が落ちてくる現象のこと。秋に近づくにつれ、霧の発生も多くなります。その小さな粒が葉や枝に蓄えられて、やがて大粒となってまるで雨のように落ちてきます。森の中を散策していると時折出会う樹雨です。

 

道端にはツユクサの青色の小さな花が涼しげに咲いているのに気が付きます。お盆の花として供えられるほおずきも赤色に染まり、熟して袋状に膨らんでいきます。

 

旧暦の7月15日は満月であり、お盆の時期は必ず満月であったそう。月の光を頼りに先祖霊がやってくるという考えに基づいているのだとか。 新暦の7月は梅雨時期に当たるため、新暦では8月のこの時期にお盆を移動させた経緯があるそう。ややこしいですが新暦の8月中頃が旧暦の7月15日に当たります。そうはいっても、新暦では必ず15日が満月になるわけではないので、梅雨のあけた8月の満月の日をお盆の中心としてとらえると良いのではと思います。

 

秋と夏が交じり合うこの時期はひぐらしの鳴き声が増し、秋の気配が近くなります。風の匂いもふとした瞬間に変わっていくのを感じます。

風物詩

ひぐらし、おんぶばった、灯篭流し、白桃など。

七十二候

初候涼風至る(8月8日~8月12日頃)

(りょうふういたる)

秋を感じる涼やかな風が初めて立ち始める頃。

次候寒蝉鳴く(8月13日~8月17日頃)

(ひぐらしなく)

寒蝉(ひぐらし)が鳴き始める頃。

次候蒙霧升降す(8月18日~8月22日頃)

(のうむしょうこうす)

濃い霧が立ち込める時期。

旬の恵みや草花

7月~9月が旬でもっとも食べごろと言える時期です。丸ごとかじりついて水分補給とほのかに感じる秋の味。 8月8日~10日は 8(は)、9(く)、10(とう)のごろ合わせで白桃の日とされています。

新生姜

旬は6月~8月です。秋に収穫する根生姜よりも優しい辛みで、甘酢漬けにします。佃煮などにしてもとても美味。夏の冷え対策で養生にも。

水引(みずひき)

細長い花穂に点々と咲かせるが印象的な水引という草花。赤と白の花が混じって咲いている姿に秋の気配を感じずにはいられません。

この時期の行事

灯篭流し

長崎では「精霊(しょうろう)流し」と呼んで、先祖の霊を船に乗せて見送る慣習があります。それぞれの祈りも込めて夜の川面を照らす灯篭の火に思いを馳せます。

広島では8月6日の原爆の日に、8月15日の終戦記念日には、戦火に散った人々への祈りも込められます。

なら燈花会(とうかえ)

8月上旬から10日間、奈良の町の至る所でろうそくが灯されます。ろうそくの先のロウが溶けて、花の形をかたどったような塊ができると縁起が良いとされ、燈花と呼ばれます。

五山の送り火

8月16日にともされる大文字焼きとも呼ばれる京都の五山送り火。お盆の行事の一つで、先祖の霊を送る灯火です。

「大」の文字が灯されるのは東山如意ヶ嶽(にょいがたけ)、西山の松ヶ崎には「妙」の文字、続いて、東山に「法」。

さらに"舟形"が西賀茂舟山(にしがもふねやま)に灯され、大北山(おおきたやま)に「左」、最後に嵯峨曼荼羅山(さがまんだらやま)に、"鳥居形"が灯されます。

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