立冬

二十四節気

立冬

りっとう

立冬(りっとう)11月7日~11月21日頃

冬が始まるころ。紅葉は深まって木々の葉が落ち始め、空気も乾燥して冷たく感じ、冬枯れの趣が強くなってきます。北国では初雪が早くも観測されます。

この時期の自然の営みとくらし

澄み渡った青空が連日続き、冬が始まったことを感じ始めるこのころ。道沿いの垣根には山茶花が咲き始めると同時に深く色づいた木々の葉ははらりと落ち始めています。

現在ではあまり見ることができませんが、自然の深い里山では集めた枯葉で落ち葉炊きをする光景がみられることもあるでしょう。一緒にさつまいもをしのばせた焼き芋もどこか懐かしさを感じる営みです。

霜も本格的に降り始めて北国では初氷が観測され始めます。沖縄で吹く涼しい北風をミーニシと呼ぶのだそう。南国でも熱い季節が終わったことを告げます。

そのころに十六団子の日と呼ばれるのは豊作への感謝を込めて山へ帰る神様をお見送りする神事の日。農家で見られる習わしで16個のお団子をお供えします。

寒々しい北風を感じ始めるこのころに開花期を迎えるのは水仙の花。美しい白い花びらと上品な香りをまとい、凛とした佇まいが道端で見られることもあります。冬枯れが始まった野原に咲く一輪の水仙に勇気づけられることもあるかもしれません。

11月7日はごろ合わせで鍋の日とされますが、鍋料理が食卓をにぎわす季節の到来となります。続いて11月15日ごろはこたつ開きの日とされ、冬支度も始まり暮らしの営みも厳かなものに変わっていくでしょう。

この時期に北から渡ってくるのはまひわと呼ばれる野鳥。黄色と黒のコントラストが冬枯れの景色に色を添えてくれる鳥で、夕暮れ時に群れで木々にとまっている光景を見ることがあるでしょう。冬の到来を感じさせる風物詩ととらえて空を見上げる日も多くなりそうです。

風物詩

山茶花(さざんか)、焚火、水仙、七五三、茶の花

  七十二候

初候山茶始めて開く(11月7日~11月11日頃)

(つばきはじめてひらく)

山茶花の(さざんか)か咲き始める頃。つばき科に属す冬を彩る花です。

次候地初めて凍る(11月12日~11月16日頃)

(ちはじめてこおる)

大地が凍り始める頃。霜が本格的に降り始め冬の到来を迎えます。

末候金盞香し(11月17日~11月21日頃)

(きんせんこうばし)

水仙の花が咲き始める頃。北風に乗って上品な香りが漂います。金盞とは水仙の別名で、金色の冠のような副花冠を持つことが由来とされます。

旬の恵みや草花

みかん

旬は9月~2月。長い間楽しめる日本の暮らしを彩る柑橘類の代表です。甘い蜜を持つ柑橘から、蜜柑(ミカン)と呼ばれるようになったそう。こたつに蜜柑は冬の風物詩のひとつ。ビタミンCも豊富で風邪予防にももってこいの果実です。

茶の花

冬の始まりを告げる頃に開花期を迎えるのは茶の花。白く小さな花が控えめに咲く姿が美しさを感じさせます。わびさびを感じさせる趣が日本の冬を彩りますが、実はお茶農家には少々手間を取らせるお花。栄養を蓄えるさせるために花をほとんど摘んでしまうと言われます。花自体も乾燥させてお茶にできるので、お庭でお茶の木を自家栽培するのも季節の楽しみを増やしてくれそうです。

ほうれんそう

別名冬葉とよばれるお野菜。旬は11月~1月で、霜に当たると甘みも増します。旬の時期に収穫されるほうれん草は夏に出回るほうれん草の3倍ものビタミンCを含んでいるとか。鉄分豊富で血の巡りもサポート。おひたし、キッシュ、ニンニク炒め・・・などなど楽しめる料理もいろいろ。

れんこん

11月17日はレンコンの日とされ、この時期から冬中にかけて楽しめる旬を迎えます。ビタミンC 、ポリフェノール、食物繊維などなど栄養豊富な根菜。冬の養生にも欠かせません。シャキッとした食感が美味です。レンコンは縁起物とされお正月ではおせち料理にも活躍します。

この時期の行事

嵐山もみじ祭り

京都の紅葉一大名所、嵐山渡月橋一帯で11月の第2日曜日に、もみじ祭りが催されます。 平安時代の貴族遊びは優雅であったことを彷彿とさせる催しで、平安貴族装束に身を包んだ人たちが船の上で狂言や舞、雅楽演奏などを披露します。

七五三

数え年で、男の子は三歳と五歳、女の子は三歳と七歳になると成長に感謝を祝って11月15日に神社にお参りに行く習わしです。現代に継承される文化的営みの代表です。千歳飴には、無事にこれからもすくすと成長し、長寿となりますようにという願いが込められていると言います。

出雲大社の神社祭

この時期は旧暦では神無月とされ、八百万の神々が出雲に集まるために司る地を留守にする月でした。神々が会合のために集まる出雲では神在月(かみありづき)とされ、神迎え、神在り祭、神送りなどの神事で忙しい時期となります。日本の由緒あるこれらの神事が日本という地の発展と精神性を育んできたのでしょう。

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