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定植(植え込み)の仕方-ハーブの育て方の基本

ハーブの植え込みの基本

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苗を始め、もろもろ準備が出来たら植え込みスタート♪ 楽しく優しく、自家製ハーブ栽培の始まりです。 基本的な植え込みの仕方を記します。

 

鉢に植えこむ際のポイント

特に最初に意識しておきたいことは、いきなり大きな鉢に小さな苗を植え付けてしまうと細根があまり出ず、根回りが貧弱になってしまったり、小さなうちは水を吸収する量も減るので、土の水はけが進まず株が弱ってしまうということ。

なので、一般的な3号ポットなどの苗は初めは5号鉢~6合鉢程度が理想的と言えます。生長に合わせて鉢の大きさを上げていくのが基本です。 また、◆直根性でひげ根が少ないものや草丈が高く成長するものは鉢の直径よりも高さを意識して深めの鉢を選ぶと生長を促すことができます。

スペースが限られ、小さなプランター(3号鉢)を使うこともあると思いますが、植え替えの頻度を多めにしたり、株分けが大切な要素になることを意識しておけば大丈夫です。 小さなプランターをあえて選んで、うまく切り戻しをしながら成長をコントローし、出窓などの窓辺で小さく育てるのも可愛いものです。好みの栽培スタイルを自分なりに設定してください。

◆直根性でひげ根が少ないものとは、太い根を中央から出して地中に伸び、その周りから細い根が出るタイプの植物。移植を嫌う性質があるので根鉢を崩さないように植え付けるのがポイントです。レモングラス、コリアンダー、ルバーブなど。

※大きな鉢に複数の苗を植え付けるのはOK。オレガノなど、根回りや生育が早いものは少々大きめでも大丈夫。

※根鉢とはポットから苗を取り出したときに、土に根が広がって鉢のような形に一体化しているように見える部分のこと。

※1号は約3cmです。3号ポットは直径約9cm。5号鉢は直径約15cm相当になります。

植え込みの流れ

まず、用意した鉢に鉢底にネットを敷きます。害虫の侵入や土の流出を防ぐためです。



排水性を良くするために、ゴロ石(軽石)やゴロ土(大粒の赤玉土)を敷きます。鉢が大きくなるほど排水性を高めることが重要になります。

 

※3号鉢などの小さな容器や水はけを良くした用土の場合は敷かないこともありますが、鉢が深いものは敷くのが必須と思った方が賢明です。

窓辺などであっても、室内で育てる場合は水はけも遅くなりがちなので、小さな鉢でも中粒程度のゴロ土(赤玉中粒)やゴロ石(軽石中粒)を敷いたほうが良いです。



培養土を鉢の3/1から半分くらいまで入れます。(苗を仮置きして株元から鉢の先端まで、2~3cmくらいの余裕のある状態を目安にして土を入れます。)



ポットから苗を抜いて、根鉢はほどほどにほぐすようにします。根がびっしりとついていて、特に底が覆われているように根がついている場合は、ハサミなどで切れ込みを入れても良いです。 崩しすぎると根の活着が遅れ、一時的ではありますが苗も弱りやすくなります。直根性のハーブの場合は特に慎重に行うことが大切です。

 

根鉢をくずす?くずさない?の判断の仕方

ポットから苗を取り出した時の根の勢いをよく観察します。

直根性のハーブはくずさない

ポットから出した時に根がモサモサしていないもの。中央に太い根が1本あって、その周りに細かいひげ根がついているものが直根性のもの。これらはくずさずにそのまま鉢に植え込みましょう。また、根が浅いものもくずさずに植え込みましょう。根の勢いがないものはくずさないと思っておけば大丈夫です。

例 レモングラス コリアンダー ボリジ

ひげ根がたくさん増えるものはくずしても大丈夫

ほとんどのハーブがこちら側。ポットから苗を出した時に、細かい根(ひげ根)がびっしりと回っているものはくずしたほうが根づきやすい(活着しやすい)と言えます。モジャモジャの根がどんどん増えていくので、根の勢いが強いものはくずしても大丈夫と言えます。ただし、根があまり張っていなければ崩す必要はありません。



例 レモンバーム オレガノ ミント



培養土を入れた鉢の中央に苗を置いて、周囲に培養土を入れていきます。このとき細長い棒などを使ってしっかり土が苗の周囲に満たされるようにします。ギュッと押し込んで圧迫させる必要はないので適度な力でそっと土を満たしていきます。

 

その際、茎や葉が埋まってしまわないように気をつけます。また、根が見えてしまうのもよくありません。苗の地際の高さと鉢に入れた培養土の表土が一致するように意識します。



ウォータースペースを残して苗の地際までしっかり土を満たします。ウォータースペースの目安は1.5センチ~4センチ位です。鉢が大きくなるほど、ウィータースペースは深く取ります。6号(18cm)以上なら3cm以上は余裕でとるようにします。



最後に水を与えて、なじませます。鉢底から水が流れ出るくらいにたっぷりと施します。

植え付け間もない苗は少々弱っているので、数日間は半日陰で管理して、後に風通しの良い日向で管理するようにします。春先などはすぐに日向でも大丈夫ですが、 初夏などの日差しが強くなってくる頃は特に気をつけて必ず半日陰で。根が土に根づく(活着)まで、だいたい1週間くらいです。

 

ハーブの生長に適した鉢を選ぶのが大切なのですが、具体的にそれがつかめるのはある意味で永遠の課題です。当然ですが、ハーブがどんなふうに成長するのかを知るには育ててみないとわからないからです。こんもり育つのか大きく育つのか、生長が遅いのか、早いのか、草丈は高いのか低いのかなどなど。

 

それらによって深い鉢なのか浅い鉢なのか、大きめが良いのか小さくても大丈夫なのか、素材は水はけが良い素焼きが適しているのかなど。とは言っても、そんなに神経質にならなくても大丈夫。植物には適応する力があります。

 

 

それぞれのハーブ個別のページも参考にしてみてください。