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カレンソウ(蚊連草)

カレンソウ(蚊連草)の紹介。効果や栽培のポイントも。

蚊連草

カレンソウ(蚊連草)の概要

学名

科名

フクロソウ科ゼラニウム属

英名

シトロネラゼラニウム

別名

ニオイゼラニウム、蚊取り草、センテッドゼラニウム

花言葉

開花期

5月

草丈

25cm~100cm

多年草(宿根草)

成長すると木質化するので、常緑小低木にも分類される

 

ファンリー二という遺伝学者が、長い年月をかけて異種交配実験を繰り返し、研究開発された植物です。 夏場に園芸店でみかけることが多いカレンソウ。ゼラニウムとシトロネラを交配して誕生した園芸品種です。

一般的にはカレンソウの名前で流通しています。その名の通り、蚊除けに効果があるというキャッチコピーで陳列されています。 ローズゼラニウムや普通のゼラニウムにも虫除け効果は期待できるとされていますが、さらにシトロネラの虫除け効果を遺伝子に組み合わせて相乗効果を狙ったニオイゼラニウムというわけです。

その秘密は強い芳香ですが、人には素敵な香りに感じられるので香りの魅力をより高めたゼラニウムと言えます。(香りの感じ方に個人差あり) 効果の感じ方はそれぞれですが、環境に優しく、より自然的な緩やかで穏やかな虫除け効果はナチュラル志向の人に響いているようです。

春に咲く可憐な花も注目したい要素なので、観賞用にもピッタリなハーブです。 夏を少しでも快適に過ごしながら夏の情緒的でナチュラルな暮らしサポートしてくれそうです。

カレンソウ(蚊連草)の蚊除け効果

原理はとてもシンプル。シトロネラの遺伝子を持っているので、「シトロネラール」という虫に対する忌避効果を持つ成分が含まれることにより、蚊が近寄りづらくなります。

また、蚊は二酸化炭素に反応して近寄ってきます。なので二酸化炭素を察知する力を奪うと蚊は近寄ってこなくなるのですが、この蚊連草から出る芳香にはその二酸化炭素を察知する力を鈍らせる効果があるといいます。

蚊は蚊連草の周りを飛び回ることも、葉にとまることも、もちろんありますが、それこそ効果を発揮させる絶好のシチュエーションです。まさに飛んで火にいる夏の虫。蚊は、自らの二酸化炭素察知能力を奪われることも知らずに蚊連草に近づくのです。

化学製品並みの虫除け効果を求めて、過度な期待をするのも可笑しな話しなので、ないよりはある方が効果的だし目にも嬉しいし、何よりも広い心で愛でましょう♪ 

カレンソウ(蚊連草)の栽培と管理のポイント

基本的には園芸交配品種なので苗を購入して鉢植えで管理する。園芸店で見かけることが多い。春に可憐な花を咲かせるので観葉植物として観賞用に栽培するのも楽しい。コンテナ栽培に適した植物と言える。大きな鉢で育てれば育てるほど、簡単に大きくなる。

乾燥した土壌を好むので、排水性のよい多孔質の土を用意する。一般の培養土を利用する場合は、赤玉土やパーライトの配合を多めに加える。

肥料

真夏と真冬を避けて、1~2週間に一回ほど液肥を与えるといい。気が付いたときに液肥を与えるくらいの意識で大丈夫。肥料も選ばないので、入手できる肥料を適量与える。ただ、窒素肥料が多いと花付きが悪くなるので、花を楽しみたい場合は意識する。

日当たりと場所

日向で管理すると健全に育つ。夏場は半日陰くらいがちょうどいいが、日陰になると生育が鈍るのでバランスよく管理する。比較的直射日光にも耐えるので、神経質にならずに。

水やり

土の表面が乾いたら鉢底から水がしたたり落ちるくらいにたっぷりと与える。乾燥気味の方が健全に育つので、多少水やりの頻度を少なめにしても良い。常に湿った状態にならないように。

病害虫

特になし。病害虫もほとんど見かけない。蚊が葉にとまることがあるが、そこで蚊の活動を鈍らせる効果を発揮する。

夏に意識したいポイント

通気性を意識して管理する。高温多湿は苦手だが、35℃以上でも耐え、比較的耐暑性はある。水の与えすぎによる多湿に気を付けて。日光による乾きと水やりのバランスを崩さないように。

夏場は多少の葉焼けが見られるので、葉はその都度摘み取って手入れする。西日は特に弱いので注意して栽培場所を考える。

冬に意識したいポイント

半耐寒性に分類される。5℃以下になると生育はほぼとまる。真冬に露地で管理すれば枯れることもあるが、軒先やベランダなど、冷たい風をある程度さえぎる場所で管理すれば、葉は多少落ちても、常緑性を保つ。

凍ってしまうと枯れてしまうので水やりは日中に行い、限りなく控える。寒冷地では、室内で管理した方が無難。。

 

※新芽に多くの成分を含むので、茂りすぎる場合は適宜、葉を摘んで新芽がたくさん出ている状態を維持した方が芳香力が高まり蚊よけ効果は高くなる。

※栽培条件が良いと1mからに1.5mくらいに成長するので、大きく育てることに挑戦するのも面白い。その際、植え替えごとに鉢を大きくしていくのが大切。いきなり大きな鉢には植えると株が弱る。

※挿し木で増やすことも容易。