Linobase

自然とつながる

エッセンシャルオイル(アロマオイル)で虫よけスプレーを作る

ナチュラル志向が高い方や、環境を意識したり、化学薬品などに敏感な方が増え、アロマを活用する機会が今後も増えていくでしょう。

アウトドアや、ガーデニング、室内の防虫などを、より自然的な形で期待できるのがエッセンシャルオイルを使った虫よけ剤です。

このページでは虫よけスプレーの作り方を紹介しています。 もちろん、エッセンシャルオイル自体が自然の産物なので、化学薬品に比べれば効果は緩やかなものですが、十分に虫よけ対策としては重宝するはずです。

網戸や室内にスプレーしたり、アウトドア用に虫よけスプレーとして使ったりなど、虫の季節に作っておきたい自然派虫よけ剤です。

虫の忌避効果が期待できるメジャーなエッセンシャルオイル

作る前に確認しておきたいのは虫の忌避(きひ)効果が確認されているエッセンシャルオイルを知ることです。

エッセンシャルオイルもどれを使っても効果があるというわけではないので、メジャーで防虫に使いやすいエッセンシャルオイルをあげておきます。虫が特に嫌うのはハーブ系や柑橘系の香りです。

シトロネラ、レモングラス、レモンユーカリ、ハッカ、ペパーミント、など。

ペパーミントなどは忌避効果はより緩やかですが、香りの清涼感が素敵なので、チョイスしています。

他にもローズマリーやゼラニウム、ラベンダーなども忌避効果が期待できます。 メインはハッカや、シトロネラ、レモングラスなどを用いるのが良いですね。

それぞれ一つのエッセンシャルオイルで作っても良いですし、それぞれをブレンドしても香りが楽しめます。

※注意点としては、フローラル系(ローズゼラニウム、ラベンダーなど)は逆に蜂などを呼びやすいので、森など深い自然に行くときは避けた方が良いです。お庭でのガーデニング、室内の防虫に使う場合はそれほど気にする必要もないです。

基本的な虫よけスプレーの作り方

添加物などを入れないので日持ちしません。作ったら、劣化する前1~2週間で使い切るように意識します。ここでは夏のアウトドアでたくさん使えるように100mlの大容量で作っています。

用意するもの

  • 1、スプレーボトル、100ml程度のもの
  • 2、無水エタノール(またはホホバオイル)10ml
  • 3、エッセンシャルオイル(ハッカ、レモングラス、ゼラニウム)合計15~20滴程度
  • 4、精製水(または、天然水、水道水)90ml
  • 5、あると好ましいものビーカー

※ボトルは遮光系(ブルーや緑など)だと劣化が遅いのでお勧め。

※ボトルの大きさもたくさん使う予定がないなら小さめの50~60ml程度を用意する。もちろん、ガンガン使う予定ならさらにたくさん作ってもいいですね(室内用など)

※基材としてはアルコールのほかにオイルを使うこともできます。オイルはホホバオイルがお勧めですが、キャリアオイルとして流通している植物オイルなら好みのものを選んでOKです。軽めのオイルが好ましいです。

※無水エタノールがない場合は、40℃以上のウォッカなどで代用できます。

植物性発酵エタノール(無水)

植物性発酵エタノール(無水)

600円(03/28 20:29時点)
Amazonの情報を掲載しています
MUJI 無印良品 ホホバオイル 100ml

MUJI 無印良品 ホホバオイル 100ml

1,520円(03/29 04:32時点)
Amazonの情報を掲載しています

工程

ビーカーに無水エタノール(またはキャリアオイル)を入れ、エッセンシャルオイルを加えて混ぜ合わせます。

※参考として、ハッカ10滴、レモングラス6滴、ゼラニウム4適入れています。

さらに精製水を加えて希釈し撹拌させ、

それをスプレーボトルに移し変えて、よく振ったら完成です。

※使う度によく振ってから使います。

※エッセンシャルオイルとエタノール(またはキャリアオイル)を最初に別に混ぜるのは、水に溶けにくいためです。水との親和性を高める乳化剤のような補助役割があります。

※容器によってはエタノールやハッカ油がダメージを与える可能性があるのと、分量が把握しやすいなどの理由でビーカーなどで作ることが推奨されます。

もちろん、そのままボトルに入れて作っても問題ないですが、スプレーボトルはガラス製のものが確実ですよ。

手作りポイント

基材はアルコールorオイルどちらにする?

エッセンシャルオイルは水に溶けにくく、オイルやアルコールに溶ける性質があるので、基材としてこれらの素材を使うことでより成分を全体に行きわたらせることができます。水との親和性を高める乳化剤のような補助役割があります。

アルコールかオイル、どちらを使うかは好みや季節、用途によって変わります。どちらを使っても効果的な虫よけ剤を作ることができます。

参考としては、アルコールそれ自体が虫よけ効果があるので、蚊などはアルコールでふき取った素肌には寄ってこない傾向があります。

なので、さっぱりとしたテクスチャーが好みの場合やお部屋に使う場合、夏場などの季節に、べたつきが気になる時はアルコールをチョイスしたり、気持ち多めにアルコールを用いても良いですね。デメリットは揮発性が高いのでスプレー頻度は多めになります。

オイルは保湿効果が高いので、乾燥しがちな春や秋などの季節にチョイスすると良いと思います。アルコールフリーで作りたい場合もオイルがお勧めです。

揮発性もないので、成分が素肌を包む時間も長く、スプレーする頻度も減ると思います。また、ホホバオイルは酸化しにくいオイルなので特にお勧めです。

精製水or天然水or水道水を使う?

精製水はミネラルや雑菌を取り除いてより純度を高めた水で、余分な物質が含まれていません。なので、劣化も遅く、逆を言えば外側から加えた物質はより混ざりやすいと言えます。

なので、精製水を使うことが推奨されます。 精製水の代わりに天然水や水道水でも問題はないですが、余分な物質が溶け込んでいるので劣化は早い傾向にあります。 ただ、適宜目的に合わせて選択すれば問題はないです。

素肌に使うなら精製水や天然水。部屋に使う、すぐに使うものなら水道水など臨機応変に対応します。理想が精製水というだけです。

割合は厳密じゃなくてもOK

紹介しているレシピは基本とするもので、厳密には決まった分量はありません。過剰にエッセンシャルオイルを使用するのは、場合によっては肌をかぶれさせたりするので避ける必要があります。

虫よけスプレーなどは素肌に直接使うことが多いので、たくさんエッセンシャルオイルを入れるのは厳禁ですが、基本から乖離しすぎなければ、アルコールを多めにしたり、水を多めにしたり個人で調整してつくっても問題はないので、気軽につくれるものです。大切なのはエッセンシャルオイルの成分が溶けて広がることです。

使うときの注意点おさらい

  • 1、森などの深い自然に行くときは、ラベンダーやゼラニウムなどのフローラル系の香りのエッセンシャルオイルは避ける
  • 2、作った虫よけスプレーは、1~2週間で使い切る。水道水や天然水を使ったものはよりはやく劣化しやすい
  • 3、エッセンシャルオイルの使い過ぎは肌にダメージを与えることがあるので、入れすぎに注意。アルコールも同様。
  • 4、肌に直接スプレーする場合、刺激が強い場合は使用を控える。エッセンシャルオイルにも人によっては合わないものがある。
  • 5、3歳未満の乳幼児には使用厳禁。

よもやま話。化学成分で作られる虫よけ剤

一般的に流通している虫よけスプレーなどには、「ディート」と呼ばれる化学化合物が含まれています。

この成分が虫などの忌避効果が高いことで多くの製品に使用されています。主に吸血昆虫の蚊やダニなどに対する防虫として期待され、現在も世界中で使われています。

第二次世界大戦後にジャングル戦によるマラリアなどの感染症対策と経験に基づき、アメリカ陸軍が開発したもので、もとは軍事用のものでした。 その後民生用として多くの虫よけ製品に使用されてきたものです。