人が欲しがるものは価値あるもの。おまけが多すぎると価値を下げる心理状態が生まれてしまう。
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人でも、ものでも人は価値があるものを求めるのが人間の性。価値を高めるつもりが返って価値を下げてしまうことになってしまっては本末転倒です。
ビジネスでは、過剰なおまけや好条件を突きつけると逆に価値を下げてしまうことがあります。
価値を維持しつつ戦略を考える必要があるでしょう。
人間関係でも信用を得たいのならば、過剰なメリットのアピールを控え、いわば人間らしさを適度に出すことが親近感や信用になることもあるのです。
プラスを強調しすぎるとマイナスの側面を考えようとする心理が働く
例えば、面接や商談の場で一方的にメリットを提示するのは考え物です。腑に落ちる度合いというのを見極めなければいけません。
相手だけがいい思いを出来そうな環境や条件を出してもそれには裏があると思うものだし、winwinの状態が最も信用性が高まるからです。安心感にも似ています。自分だけがいい思いをするというものは人間の良心的な部分を刺激し、ストレスを与えることにもなってしまうからです。
ましてやビジネスであれば、片方だけが得をするなんて言うことはまずあり得ないのです。
本当に気持ちがいい商談や人間関係は互いにメリットとデメリットを相殺できるバランスが大切です。
素晴らしい長所を並べ立てて、マイナスな面があまり見えなくなると、一時は錯覚を起こしても些細なマイナス面が大きく強調されて感じてしまうことがあります。
自分をアピールするときは、プラス面をやたらと強調せずにマイナス面を多少自虐的に伝えることは謙虚性のアピールにもなるので肝に銘じておくのがよさそうです。
最初の印象はすばらしいのに、少しのミスで信用はがた落ちなんて話はよく聞きます。過剰なプラス面は、不自然さと疑惑を生みます。
商品価値は、個人によって変わるもの
シンプルに言えば、価値というのはある程度価格に比例するものであるのは否定しようがありません。
でも、条件によっては安かろうが高かろうが価値があるものだと認識するし、逆に価値がないものだと認識することもあります。
よく、テレビショッピングなどで見る光景に価値を低めてしまうようなセールストークやわざとらしい演出が見受けられることがあります。
大事なのは、お得感よりもその人にとって何がメリットであるかを感じさせること。むしろ正直にデメリットを伝えてしまった方が、その商品において、個人が価値ある使い方を創造し価値あるものに変えてくれるかもしれません。本当に良いものなら素直に伝えるだけで充分な場合も少なくありません。
期待を大きくさせたがために商品の価値を低くしクレームが殺到なんてこともあるかもしれません。
消費者としても、必要なものでもないのに買ってしまう心理も過剰なメリットによって錯覚させられているにすぎません。デメリットに追々気づくことにならないためにも、自分の目的や使途を見失わないようにするのも賢い姿勢です。
メリットとデメリットを相殺し、納得ができて初めて気持ちのいい買い物ができます。