麹「糀」を使った発酵調味料で、シンプルな調理も格段に美味しく楽しむ。

麹の酵素と旨味たっぷりの発酵調味料

日本古来からの伝統食材。国菌にも指定されている麹をもっと暮らしのお供に。日本らしさをもっと現代の暮らしに。麹を使った発酵調味料の作り方はシンプルなので、無理なく暮らしになじみます。

 

発酵食品を何気なく取り入れるベースとして活用できます。限定されない使い方ができて、常備せずにはいられなくなる万能調味料です。

 

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調味料に麹を加えることで生まれる嬉しいこと

うまみ成分が発酵によって増えるので、料理の調味料として普段の調理に使えば美味しさが増します。

 

また、麹は酵素の働きによって食材をやわらかくする作用もあるので、仕込みの段階で使ったり、漬物なども早く仕上がります。即席でも味なじみの良い料理が出来上がります。

 

腸整作用も期待できるので体調を安定的に保ってくれます。腸の環境は人間の健康を複雑に司っている部分と言われているので、健康的な生活の基礎として発酵調味料は役立ちます。

 

まとめると、なんでも美味しくなって、しかも酵素や発酵パワーもさりげなく享受できてしまうということがシンプルに魅力なんです。

 

麹を使った発酵調味料を作る前の準備とポイント

雑菌の繁殖を防ぐことが最も大切なことです。

 

仕込むための容器やガラスジャーは熱湯消毒やアルコール消毒を必ずします。

 

 

この手間を省くと麹菌による発酵の前に、腐敗や雑菌の繁殖を促してしまうので注意です。

 

 

参考エントリー

保存瓶いろいろ
保存食作りは日々の営みを豊かにします。それらを長く保存するためには、菌をできる限り排除し、できる限り空気に触れないようにすることが大切です。 ここでは、保存用ガラス瓶の殺菌消毒の方法と空気を抜く

仕込んでからも混ぜる工程がありますが、その際の道具もアルコールや熱湯で減菌してから使うようにします。

 

また、適当ではなく計量して仕込むことで失敗なく仕上げることができます。

 

 

麹の種類

乾燥麹、生麹、玄米麹、麦麹など、麹も様々なものが流通しています。どの麹を使っても美味しい発酵調味料を作ることができます。

 

手に入りやすい身近な麹から、こだわりの麹などを取り寄せて作ったりと、味の微妙な違いを比べるのも楽しいですね。

 

特に麦麹は風味や食感が米麹とはまた違って、個性的な調味料になります。特にスープや和え物に使うと麦のプチっとした食感が食べ応えを生み出してくれます。

 

参考プロダクト

   
白雪印 こうじ(乾燥) (800g(200g×4個))   マルクラ 有機米使用 乾燥玄米こうじ 500g
   
 播州こうじや 国産米使用 こだわりの絶品 手作り 生米麹(生こうじ)(生麹)1kg 糀屋本店 乾燥麦麹 (九州産大麦こうじ) 350g 

塩麹

塩麹

普通の塩と同じように調味料として使います。少量でもうまみ成分が増えているため塩分控えめでも味が整うのが嬉しいですね。

 

普通の塩と同等の塩気を与えたい場合は、気持ち多めで使います。塩小さじ1は、塩麹小さじ2~3という感じに。

 

生の酵素を取り入れたい場合は、温野菜に和えてナムルのようにしたり、ドレッシングづくりやサラダ、マリネなど、シンプルな調理で食べます。漬物も浅漬け時短で美味しく。

 

作りやすい分量目安

※500mlのジャーで仕込みやすい分量です。

 

乾燥米麹  150g

塩     45g~50g強程度 (麹に対して30%~35%程度が良いとされています。)

水     200㏄ 

 

または、

生麹なら麹を多めに、塩も。

 

生麹  200g

塩   60g~70g

水   200㏄

 

仕込み方

ガラスジャーなどの容器に米麹と塩を入れてよく混ぜ合わせます。生麹の場合はよくほぐして塩と練り合わせるようにします。均一に混ざるようにするのが発酵ムラを防ぐポイントです。

 

生麹の場合はボールなどの中で混ぜ合わせてから仕込んだ方が作りやすいかと思います。

 

さらに水を注いで軽く全体を混ぜ合わせて常温放置。4日~10日程、常温で発酵を促します。もちろん次の日以降に使っても問題はないですが、うまみはまだまだです。完成と言えるのは7日程度経った頃からです。

 

この期間は気が付いたらかき混ぜるようにすると全体が均一にうまみを増していきます。最初の3日くらいは特に欠かさず混ぜるようにします。

 

発酵を速めたい時は65度程度のお湯を使って仕込みます。2~3日で使えるほどに。冬場もこの方法が時短で出来上がります。

 

仕込み初期の段階では麹が顔を出していたら塩水を足すこともありますが、かき混ぜて発酵が進んでくると馴染んでいくので麹が顔を出すことはなくなります。

 

バナナに似た香りなどと表現されますが、まさにそれに似た甘い香りが漂い始めたら完成と言えます。

 

完成したら冷蔵保存で半年~程度が目安。塩分濃度が強いので常温でも保存は可能ですが、夏場は冷蔵庫が安心。

 

参考調理エントリー

水菜と炒めキノコの玉ねぎサラダ
シャキシャキ水菜と玉ねぎを使ったさっぱりとした辛みも美味しいサラダです。シンプルな調理のサラダですが、ひと手間加えました。 玉ねぎドレッシングづくりの時の火入れを抑えて辛みを残すのが個人的に好き

 

醤油麹

醤油麹

塩麹と同様、普通に調味料として使います。少量でもうまみと甘みが増しているので味わい深い料理が出来上がります。塩分控えめに作りたいときも満足な味わいに。

 

麹が含まれている分、醤油と同等のしょっぱさを求める場合は2倍くらいを目安に使います。醤油大さじ1なら醤油麹大さじ2のように。塩麹に比べると、うまみ成分は10倍に増えるとも。

 

焼き物、炒め物や和え物、隠し味としてはもちろん、

火を通さない調理や、タレ、かけ醤油として加えれば、生の酵素も簡単に取り入れることができます。

 

作りやすい分量目安

※500mlのガラスジャーで仕込みやすい分量です。

乾燥麹 200g

醤油   250㏄ 

 

または、生麹なら水分を調節します。

 

生麹  200g

醤油  200㏄

 

または、醤油を2倍程度にしてさらっとしたテクスチャに作るのも良いです。上澄みを旨味たっぷりのかけ醤油としても。

 

麹(生、乾燥)   150g

醤油  300㏄~350㏄

 

仕込み方

ガラスジャーなどの容器に麹を入れて、醤油を注いで常温放置。4日~10日程、常温で発酵を促します。

 

次の日から使うことも、もちろんできますが、うまみはまだまだです。完成と言えるのは常温で7日程経った頃からが目安。冬場は14日間以上の熟成から。

 

醤油を65℃程度に温めてから注げば、2~3日で使える程に発酵が速まります。冬場は特に発酵が遅いので、この方法が時短になります。

 

気が付いた時に、全体を混ぜてうまみと甘みを均一にします。分解された麹を醤油に馴染ませるようにかき混ぜます。仕込み初期段階の頃は特に念入りに行いたい作業です。水分がなくなっている場合は醤油を足しながら熟成させます。

 

乾燥麹、生麹によって分量が多少前後すると思います。含まれる水分が生麹の方が多いので、生麹の場合は気持ち醤油の分量を少なめにしたりします。

 

乾燥麹は逆に水分がないので醤油の水分を吸いやすく、醤油の嵩が減って麹が顔を出してしまわないように醤油の量は調節するようにします。

 

どちらにしても麹が顔を出していない状態にすることが大切です。(分解されれば醤油と馴染んでいきますが、つぶつぶ感を残す場合は、優しくつぶさないようにかき混ぜて仕込みます。)

 

とろみが出て、かき混ぜるだけで麹がくずれる状態になったら完成の目安です。冷蔵保存で3か月~程度が目安。常温でも塩分濃度が強いので保存はできますが、夏場は冷蔵庫が安心。

 

参考調理のエントリー

厚揚げと醤油麹かけ
簡単副菜。焼きたて厚揚げのカリカリ熱々がクセになる一品なので、作ってすぐにいただくのが美味しい食べ方です。 普通の醤油やみりんだとあっさりとした味わいですが、麹調味料の醤油麹と、甘麹を使ったので

 

甘麹(濃縮甘酒)

濃縮甘酒

米麹と水だけで作る、「はやつくり」の甘酒です。甘麹、濃縮甘酒と言ったりもします。発酵による糖化をメインで狙うので、常温で仕込むことは基本的にできません。(糖化させる酵素は65℃前後の温度で活性化される)

 

自然の甘みが健康的で旨味も豊富で濃厚なので、砂糖やみりんの代わりにお菓子や煮物、和え物にどんどん使うことができます。

 

一般的にはごはんも一緒に使ってつくる「うすつくり」の甘酒がなじみがあると思いますが、調味料として常備しておくのなら、「はやつくり」の甘麹が保存期間も長くできます。

 

もちろん薄めて飲む甘酒としても楽しめる日本の伝統的なものですね。

 

作りやすい分量目安

※500mlのガラスジャーで保存しやすい量です。

 

乾燥麹  200g

水    250㏄

 

または、

生麹   250g

水    200㏄

 

※水は軟水のミネラルウォーターか水道水で。

 

仕込み方

 

お湯を沸かします。特に水道水の場合は殺菌もかねて、一度沸騰させた方が安心です。

 

お湯を65℃程度まで覚ましたら、麹を入れてよく混ぜ合わせます。麹が水分を吸ってドロッとした感じになります。

 

保温性の高い広口のスープジャーなどに移して、保温発酵時間を設けます。仕込んで間もない2、3時間は気が付いたら何度か混ぜるようにすると糖化が早まります。麹と水だけの「はやつくり」なので、発酵時間は3時間程度~で糖化が進みます。それでも6時間~8時間程度は発酵させると良いと思います。

 

出来上がったら清潔なガラスジャーなどに移して冷蔵庫へ。

 

夏場などの高温高湿の状態であれば、保温性の高い土鍋などをふきんでくるんで常温放置でもできますし、炊飯器の場合は釜にそのまま仕込んで保温機能で作ります。

 

甘酒づくりの参考エントリー

甘酒
冬だけじゃなくて、夏にも楽しみたい甘酒です。栄養価の高さから「飲む点滴」なんて呼ばれることも。夏バテや風邪など体調が優れない時などの滋養をつけたいときにもありがたい存在です。 整腸作用も期待でき

※そのまま常温で置いてしまうと酸っぱくなってしまうことがあるので注意します。もし失敗してしまった場合は火入れして雑菌と麹菌を失活させて保存します。その際はお湯を足して沸騰させ、濃縮させます。それでも、甘さと旨味は活用できます。

 

保存は冷蔵で行い、火入れしていないものは1月以内で使い切るのが安心かと思います。火入れしたものであれば、2か月~3か月持たせることもできます。

 

テクスチャーはねっとりと硬い仕上がりです。

 

 

甘麹味噌

甘麹と味噌を混ぜ合わせて常備しておくのも良いです。濃厚な甘みと旨味が足された麹味噌の完成です。そのままディップとしてはもちろん、味噌料理に使えばコクと旨味が即席で手に入ります。みそ焼き、味噌煮など、どんどん使いたい調味料です。

 

甘麹、レギュラー使いの味噌を1:1の割合をベースとしています。3:2の割合で甘麹の量を増やせば、辛口でも美味しいディップ、ごはんのお供にも。保存は冷蔵で。

 

参考調理のエントリー

海藻と大根の甘酢味噌和え
定番のサラダと言えば海藻サラダですが、さらに酢味噌で食べるコンニャクを加えて、海藻のこりこり食感と一緒に美味しさ倍増で食べられる一品です。 根菜をいれて彩を加え、レタスもサラダらしさを引き立てる

 

麹発酵調味料のよもやまエピソード

塩麹、醤油麹ともに温めたお湯や醤油で仕込めば時短で発酵が進みますが、基本は常温でじっくり、ゆっくり熟成させることが推奨されています。(甘麹は除きます)

 

と言うのも、麹菌は多様な30種類以上とも言われる酵素を生み出し、働きかけます。その多くの酵素は20℃程度で生み出されるものが多いので常温の方がじっくり酵素を増殖させることができるのだそう。

 

ただし、デンプンの糖化を促し、甘みをもたらす「アミラーゼ」という酵素は65℃前後で活発に生み出されるため、甘麹づくりにおいてはこの温度が重要ということなんだとか。

 

また、麹菌自体は菌であるため塩分によって失活していきますが、生み出された酵素の働きは残り続けるという仕組み。この酵素を手軽に活用できるのが、塩麹を代表とした麹発酵調味料と言うわけです。

 

多くの酵素は食材のタンパク質や脂肪などの栄養素を分解して、吸収効率の良い状態としてくれます。さらに、酵素がオリゴ糖などを生成し、腸内の善玉菌を増やしてくれたりと、健康維持をサポートしてくれる力強い存在です。

 

また麹を活用した発酵調味料には水溶性であるビタミンB群も豊富に含まれることから、日常的に取り入れることで、水溶性であるがゆえに排出されやすいビタミンB群を補充できる調味料と言えるのです。

 

醤油や味噌はもともと、麹菌の力を使って作られていますから、さらに麹を加えることで相乗効果が期待できる調味料に変身させることができるのが嬉しいですね。

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